足の外科のMISとの出会い 2010年 ジュネーブ

ブログ〜MIS研究所〜の記念すべき第1回は、MISとの出会いについてです。

プロフィールにも書きましたが、2010年にスイスのジュネーブで行われたヨーロッパ足の外科学会に参加したときのことです。2日目の早朝セッションだったためか、日本人は私一人でした。

それまで日本の学会しか参加経験がなく、海外の専門誌はアメリカのものしか読んでいなかった私には、全く新しい内容でした。が、ヨーロッパではその時点で一つのセッションがあるほど、MISはポピュラーになりつつある存在でした。

そのうちに機会があれば書くかもしれませんが、日本、アメリカ、ヨーロッパと、医療体制や文化が異なることもあり、必ずしも日米で行われていることが最新で最良の医療ではないかもしれないと、初めて思い知らされた瞬間でもありました。

演者の一人、バルセロナ大学のAsuncion先生は、前年に日本で開催された、日本スペイン足の外科学会で来日され、学会後の浅草観光で私が案内したグループにいた方でした。このセッションのあと、彼を捕まえていろいろお話をさせていただきました。「今までこんな手術法があることは全く知らなかった。これは学ぶべき価値のある技術だと思うか?」という私の率直な質問に対して、「非常に有用な方法で、学ぶべき価値はある。今度、うちの大学で手術のセミナーがあるから、参加することを勧める。ただし、とても人気のあるセミナーだから、すぐ申し込まないと席が埋まってしまうよ」とアドバイスしてくれました。

大げさかもしれませんが、この時に自分の人生が変わったと思います。

その後のお話は、またの機会にできればと思います。

追記:

いつも国際学会のときは一波乱あったのですが、この記事を最初に書いてしばらくしてから思い出しました。帰りの空港に向かう電車を間違えてしまい、反対方向に行っていることに途中で気づきました。実は、私は小学生の頃から名探偵シャーロック・ホームズのファンだったのですが、彼が宿敵のモリアーティ教授とライヘンバッハの滝から落ちたエピソードを思い出し、空港と反対方向に行けばその滝だな、と学会前から思っていたので、そのせいもあったかも知れません。

同じ車両の方に訊こうにも、英語はわからないと言われ、途中下車していったん戻る電車を待つ間は、帰りの飛行機に間に合うかどうか、気が気ではありませんでした。当時はすごく焦りましたが、今となっては笑い話です。

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